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2004/03/02

「13歳のハローワーク」について

 村上龍氏の「13歳のハローワーク」という本が、話題ですね。
「13歳の・・・」とはありますが、大人の読者も多いようです。
「大人でも、知らない職業について書かれていて興味がある。」「職業に関して、再出発したい。」「我が子に読ませたい。」などの理由からでしょうか。
 その一方で、bk1 や、Amazon.co.jp の書評欄などを見ると、
「解説している職業の選び方に偏りがある。」「職業の解説に誤りがある。」とか、「好きではない職業につかざるをえない場合もあるし、実際についている人もいる。」とか、ちょっと批判的な感想を持つ人もいらっしゃるようです。

 確かに現在の仕事に不本意な点がある場合、この本はイタイです。
でも、程度の差こそあれ、そういう人は多いと思います。
(私も、店頭で手に取っただけですが、実際に読めばその一人になりそう(?)な予感。)

 ですが、1月にNews23で、村上龍氏と筑紫哲也キャスターとのこの本に関する対談を聞いた時には、私はあまりそのような感じを受けませんでした。
ウロ覚えで、正確ではないかもしれませんが、その時、村上氏は次のように言っていました。
 ・「先のことは、先で考えればよい。とりあえず、今のことしか考えていない。」「将来のことを考えれば不安になるはずだが、考えないようにしている。」そうしたフリーターがたくさんいる。しかし、将来の不安について考えた方がよい。そして、どうしようかと就職のことを考えた方がよい。
 ・一方、親の世代は、一流企業が倒産したりという現代社会において、いまだに「よい大学に入って、よい企業に就職すれば安心」という考えでいる。
 ・子供たちには、職業について知る機会がない。
 ・どうなるか不安な時代だからこそ、好きな職業につく(好きなことに関する能力を身につけておく)ことができれば、どうにかやっていけるのではないか。

 大人にとっても現代は不安で厳しい社会ですが、子供たち、若者たちにとっては尚更でしょう。
 そんな時代に、
わたしは、仕事・職業こそが、現実という巨大な世界の「入り口」なのだと思います。わたしたちは、自分の仕事・職業を通して、世界を見たり、感じたり、考えたり、対処したりすることができるようになるのです。自分の仕事・職業によって世界と接しているということです。(bk1の「13歳のハローワーク」内容紹介「はじめに」より)

という考え方を提示してくれている。
 これは、結果的には計画通り、希望通りの職業につくことが困難だった場合にも、仕事・職業につくこと、働くこと、ひいては生きることを肯定的にとらえる大きなヒントになりうると思います。
(仕事・職業について不本意な面が大きいと、そのために、現実や人生までも悲観的にとらえてしまいそうになる時があります。それは、まさに仕事・職業を現実世界の「入り口」にしているからだということでしょう。逆に考えると、悲観的になった時、現実や人生を肯定するために、仕事・職業をとらえ直したり、または、自分の肯定できるものを現実世界の「入り口」としてみたりすれば、再び、自分を世界に開いていくことができるかもしれません。ーーー例として適当かどうかわかりませんが、例えば、このような発想の転換を導いてくれそうです。)
 がんばり過ぎることもできないけれど、不安やイタミを覚える時に、それに負けないで生きのびたい。
そう思う時の方向性を示してくれそうな気がします。

 ご参考までに、村上氏のこの本についてのインタビュー記事が、
ダ・ヴィンチの、村上龍 INTERVIEW LONG version (表紙から今月の記事に入って、バックナンバーで選択すると表示されます。)に掲載されています。

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